あるときまで、親の感情や、夫の機嫌を察せてしまうのは、当然だと思っていました。しかし、「HSP」という概念を知って、当然ではないと初めて知りました。

HSPとは、「人の感情を過度に読み取ってしまう人」といった表現をされており、文献によってまちまちかもしれませんが、全人口の15〜20%。つまり5人に1人くらいとされています。

日本の教育では、みな平等だ平等だ平等だと、平等を前提に話が進められます。そのため、「自分の感受性が他人の感受性と異なる」すなわち「周囲の8割の人が気づかない気配を自分だけが気づいている」という前提に立つことは簡単ではないと思われます。

私の場合、「自分の感受性が他人より鋭敏なのではないか」という前提に立てることで、毒親からモラハラ夫に至る一連の流れがあまりにも腑に落ちて、とても気持ちが楽になりました。この概念を知ったのは、離婚後再婚して本をたくさん読む余裕が出てからのことでしたが、もっと早くこの事実を知っていれば…と思いました。

・何故兄弟姉妹だけ平気なのに、自分だけ毒親の餌食になったのか
 →(実際差をつけられたことは否定しないが)親の気持ちを察する感受性の違いもあった

・何故「別れろ」という周囲に対して「彼を分かってあげられるのは私だけ」などと思っていたのか
 →(DV関係はそういうものとはいうが)普通の人はそこまで相手の気持ちがわからない

というふうに、従来の説明だけでは腑に落ちなかった事象が、どんどん腑に落ちるようになりました。
どの本も似たような内容ではありますが、価格や、図書館の蔵書に違いがあると思うので、自分が読んだものを一通り紹介いたします。


  • 鈍感な世界に生きる 敏感な人たち
 

 


初めて読んだ本はこちらだったために特に衝撃が強かっただけかもしれませんが、一番ぐっと来たのはこの本です。最初に、自分がHSPに該当するかのテストが載っていて、当てはまるかどうかわかったうえで読み進めることができます。


  • 敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント


 

前述の書籍と、著者も訳者も出版社も同じ、ほぼ同内容の本です。どちらか1冊読めば充分と思われます。

  • 敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法




自分もお世話になった(当ブログ内ではカウンセラーの卵さん、と表記している)カウンセリングサービスに元々いらっしゃった方の著書でした。読みやすくまとまっていると思います。

  • 敏感すぎて生きづらい人の こころがラクになる方法

     

「サイコパスにとって、他者への依存が強く、自己犠牲精神の強い人は格好のターゲット」という文章がとても腹に落ちました。

  • 自分の個性を知ることで、被害者意識を減らせた

毒親理論、モラハラ理論はともに、相手側の問題を軸に、自分を被害者として説明する傾向が強いものだと思います。ただそれだと、自分の被害者意識が膨張するだけで、精神衛生上自分としてはよくありませんでした。なぜなら、被害者意識の膨張した人間にろくな人はいないというのが、これまでの人生で得た持論だからです。

こちらの書籍では、自分側の個性(欠点ではありません)を知ることができます。相手に合わせて右往左往するのではなく、次変な人に会っても、平気でいられる自分になれるための理論武装になりました。

”彼を知り己を知れば百戦殆うからず(孫氏)”


 
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